东方妖妖梦/故事/序章
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-幻想郷風土記- | -幻想乡风土记- |
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ここは、東の国の人里離れた辺境の地である。 | 这里是东之国的渺无人烟的边境地区。 |
はるか昔この地は、迷い込んだら最後、妖怪たちに喰われてしまう、と恐れられていたのだ。 人々はここを「幻想郷」と呼び、決して近づく事は無かった。 |
很久很久以前,流传着恐怖的传说:进入这里的人便会迷失方向,最后被妖怪们吃掉。 人们把这里称作“幻想乡”,没有人敢靠近。 |
人々は妖怪に恐怖し、時には退治を行う勇敢な人間も現れたりした。そうした勇敢な人間の中には、妖怪が人里に下りていかないよう見張る為、幻想郷に住み着くものも現れた。 この頃は、妖怪と人間の戦いが毎夜の様に行われていたのだ。 |
人们畏惧妖怪,也时常出现些勇敢的人去消灭妖怪。在那些勇敢者中,一部分人为了监视妖怪使其不再来到人类居住的村庄,就在幻想乡中定居下来。 这段时间中,妖怪与人类的战斗日夜不息。 |
この様な話は、この山国には良くある話で、特に珍しい話ではない。この様な場所もいたるところに存在した時代であった。 | 这个传说在这个山国中是经常可以听到的,不是什么少见的传闻。那个时代也认为那个地方是确实存在的。 |
そういう時代が1000年以上続いた... | 经过了1000多年后…… |
次第に人間は文明を築きあげた。もう人間は暗闇を恐れない。なぜなら、夜でさえ、昼のような明るさで周りを照らすことが出来るようになっていたのだから。 人間は唯物科学を盲信しだし、非科学的な世界、つまり妖怪や鬼などという世界は、迷信だと排除していったのだ。 |
人类文明繁荣了起来。人类已经不再畏惧黑暗了,因为人类已经能够制造出即使在夜里也能把周围照亮的东西了。 人类完全盲目迷信于唯物科学,把非科学的世界,也就是妖怪和鬼怪等的世界,作为迷信而排除掉了。 |
幻想郷も、人間界に必要無いと判断され僧侶達が力を合わせ、2度と解けない大結界を張られてしまった。もちろん、幻想郷に住む多くの妖怪と勇敢な人間の末裔と共に... | 幻想乡也被认为对人类世界已经没有任何存在的必要,因此僧侣们集合力量制造出无法再次解开的巨大结界把幻想乡封印起来。当然,这其中也包括了在幻想乡中居住的很多的妖怪和那些勇敢者的后裔们…… |
そのとき、人間と妖怪の歴史は完全に終わったのだ。 | 从那时起,人类和妖怪的历史便打上了中止符。 |
しばらくたって、幻想郷を知る人間は居なくなった... | 不久以后,便没有人知道幻想乡的存在了。 |
封印されてからどのくらい時間が経っただろうか、ここ幻想郷は、あの時と変わらず多くの妖怪と、僅かばかりの人間が住んでいた。 幻想郷の妖怪達は、ここで独自の文明を築き上げていたのだ。その文明は、見た目は閉じ込められた時代から余り変わっていない。しかし、それは唯物の文明ではない、人間界よりはるかに優れた精神中心文明なのだ。賢い妖怪達は、物の豊かさより心の豊かさを求めたからであろう。 |
被封印后不知过了多久,在幻想乡中,和那时一样,很多的妖怪和极少数的人类居住着。 幻想乡的妖怪们,在这里发展了他们独自的文明。那个文明,看起来与被封印的时代没有什么改变。但是,那不是唯物文明,而是比人类世界更久远、更优秀的以精神为中心的文明。大概是因为那些聪慧的妖怪们认为和物质的丰富相比,还是更希望精神的丰富吧。 |
このような魔法文明の妖怪にとって、幻想郷を封じた大結界は、すでに解くことも自在になっていた。しかし、妖怪達は解こうとはしない。それどころか、さらに強い力で大結界を張り直していた。元々は幻想郷を封印するための結界を、今は人間の侵入を防ぐために使用していたのだ。 | 对于拥有这样的魔法文明的妖怪来说,当年封印了幻想乡的大结界,已经可以很随便的把它解开了。但是,妖怪们并没有解开它。相反的,妖怪们使用了更强大的力量来加固大结界。原本用来封印幻想乡的结界,现在却被用于防止人类的侵入了。 |
とはいえ、妖怪の主な食料は人間である。特に天然物が人気だ。そのため、食料班は定期的に人間を狩りに出ていた。もちろんそのとき人間に妖怪の存在を気付かれてはいけない。妖怪達は、色々な事故や家出に見せかけて、人間を狩っていた。その程度の行方不明者はニュースにもならない、人間界の人間は増えすぎていたのだ。 | 说起来,妖怪的主要的食物是人类,特别是喜欢天然的人类。因此,食物班会定期出去狩猎人类。当然,那个时候的人类是无法觉察到妖怪的存在的。妖怪们制造了各种各样的事故和离家出走来狩猎人类。这种程度的人口失踪是不会在新闻上登出的,因为人类世界的人数增加的太多了。 |
こうして、人間と妖怪の新しい歴史は築かれていた。 | 就这样,人类和妖怪的历史翻开了新的一页。 |
そんな妖怪世界の幻想郷だが、今でも、たまに道に迷った人間が紛れ込むこともある。 彼らは、外の世界では「神隠し」と呼ばれているようだ。 |
即使是在现在,偶尔也会有人在那样一种妖怪世界般的幻想乡中迷路的。 据说,外面的世界把他们叫做“神隐(突然失踪)”。 |
多くの人間は幻想郷から戻ることは出来ないが、運良く元の世界に戻れると、彼らは神隠しのことを山のように質問されるに違いない。 その彼らは口々にこう言い、頭がおかしくなったのだと、誰にも信じてもらえないのだ。 |
大多数的人无法再从幻想乡中出去了。然而一些运气好的人一回到原来的世界,就一定会被无数的人追问他关于神隐的事情。 从他们的口中这样说道。仿佛他们的脑袋出了问题一般,谁也不相信他们的话。 |
「桃源郷を見た」だとか「蓬莱山に行った」のだと。 | “我见到了桃源乡了”,或者是“我去了蓬莱山”。 “桃源乡”和“蓬莱山”都是中国的地名。 |
ここを訪れた人間は、この地を伝説の楽園だと思うらしい。 一見、見た目は無何有郷でありつつ、全てがここに棲む生き物のために機能した文明も兼ね添えていた。そう、ここは人間界の人間から見て、紛れも無く楽園だったのだ。 |
造访这里的人类,我想他们大概会认为这里就是传说中的乐园吧。 乍一看去,仿佛鬼斧天成的自然环境以及全部由在这里生息的生物所构建的十分成熟的文明。是的,从处在人类世界的人们看来,这里就仿佛是没有任何纷争的安详乐园。 |
幻想郷は、多くの妖怪たちと僅かばかりの人間の楽園であった。この楽園は、人類が滅びるか人間に発見されるまで楽園のままなのだ。 | 幻想乡是很多的妖怪和数量屈指可数的人类的乐园。这个乐园在人类灭亡或者到被人类发现那一天为止将一直存在下去。 |
これからの出来事は、全て幻想郷内だけで起きる平和で不思議な日々の記録に過ぎない。 | 以上所记录的,不过是发生在和平的幻想乡中的不可思议的日日夜夜的事情罢了。 |
P.S. 幻想郷に住む人間にとって、妖怪と一緒で何で楽園かって? それは、皆妖怪に負けないくらいの力を身につけてるし、なんてったって、退屈しないじゃないの。 |
P.S. 对于居住在幻想乡中的人类来说,和妖怪们在一起共存的这里真的是“乐园”吗? 不管怎样,自身拥有并不输给妖怪们的力量的他们,也并不会感觉到无聊吧。 |
(博麗神社 第13代巫女 記) | (博丽神社 第13代巫女 记) |
東方妖々夢 ~ Perfect Cherry Blossom. | |
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暖かい季節は終わり、辺境は白銀の幻想に閉ざされた。人々は、いつ終わるとも分からない長い冬に、大人しくなった。 | 暖和的季节结束了,边境被银色的幻想所封印。人们在这不知道什么时候结束的漫长冬天中,也变得安分起来了。 |
しかし、元気な犬と妖怪達には冬など関係なかったのだ。そう、ここ幻想郷は、もとより人間の数は少なかったこともあり、冬は冬の妖怪たちで騒がしかったのだ。 | 但是,活泼的狗还有妖怪们和这并没有关系。没错,这里,幻想乡原本就没多少人类,而且在冬天,冬之妖怪也会吵闹起来。 |
次第に雪は溶け、白銀の吹雪も桜吹雪へと変化する頃になった。 幻想郷も、例外なく暖かい季節になるはずだったのだ。 |
渐渐地,到了雪融化,银白色的飞雪变成樱花烂漫的季节。 幻想乡也并不例外地到了本该是暖和起来的季节。 |
そして5月、春はまだ来ない。 | 到了5月,春天却没有到来。 |
-1- | |
幻想郷にある博麗神社の巫女さん、博麗 霊夢(はくれい れいむ)は寒いのは苦手だった。 | 幻想乡的博丽神社的巫女——博丽灵梦对寒冷最头痛了。 |
霊夢 「あー、寒いわねー」 | 灵梦 「啊~冻死我了——」 |
ただ、いつもと違うことは「今がもう5月である」という事だった。雪はいっそう激しく、この吹雪ももう一週間は続こうとしていた。 | 只是,和平时不一样的是「现在已经是5月了」。雪却越下越大,这场雪已经持续了一周以上。 |
霊夢 「もう、いつもなら桜も咲こうという時期よねぇ。 今年は何でこんなに大雪なの?」 |
灵梦 「真是的,平常的话,这个时期樱花都开了。 今年为什么是大雪?」 |
少女は、どうせ口に出さなくても分かるような理由だと思ったのだ。だから、しゃべると寒いので黙って原因を潰しにいくことにした。 | 少女认为这是不用说出口也清楚的理由。所以,因为说出来更冷,还不如默默地去把这原因给毁掉。 |
霊夢 (ところで、原因の居る方はこっちでいいのかな?) | 灵梦 (原因的方向是这边没错吧?) |
神社は昔ながらの建物で風通しもよく、いや、吹きっさらしだったので、家に居ても居なくても同じだったのである。少女はいつもどおり勘を頼りに出発したのだった。 | 神社从以前以来就通风很好,不,不如说是四壁透风了,在家里也住不下去了。少女和以前一样随自己的直觉出发了。 |
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普通の魔法使いさん、霧雨 魔理沙(きりさめ まりさ)は、寒いのも普通の人間同様、それなりに嫌い、それなりに楽しんでいた。 | 普通的魔法师——雾雨魔理沙和普通人类一样没,对于严寒也相应地很讨厌,却从中享受着另一种乐趣。 |
魔理沙「ふつーだけどさ、春も嫌いじゃないんだけどな」 | 魔理沙「虽说很普通,不过也不是讨厌春天啦。」 |
霧雨邸は、魔暖房があったので暖かかった。そうでなくても魔法室は何かしら暖かいものなのだ。 | 雾雨宅因为有魔暖房的缘故而很暖和。不过即使不这样魔法室也是某种暖和的地方。 |
魔理沙「こんなに吹雪じゃ、神社にも遊びにいけないぜ」 | 魔理沙「因为这场雪,就不能去神社玩了啊。」 |
少女は自分の家の前の吹雪に、薄桃色の花びらが雪に混じっているのを見た。ここ東の国の春にしか咲かない花の花弁。 | 少女看见了自己家门前的飞雪中,夹杂着桃色的花瓣。这是只在这里东方的国家才会开放的花的花瓣。 |
そう桜だったのだ。 | 对,是樱花。 |
魔理沙「もしかして、まだ、冬なのここら辺だけ? つーか、もう5月じゃん、寒いんで気付かなかったぜ」 |
魔理沙「难道,冬天是只存在于这里吗? 不对,已经5月了啊,因为太冷而没发现到咧」 |
風上に行けば桜が咲いている筈である。ただ、吹雪は山の上から吹き降ろされていた。山の上ほど開花が遅い筈なのに・・・。 少女は、桜の花びらを辿って、まだ見ぬ春を目指して出発した。 |
如果去上风处应该可以找到开放的樱花。只是,雪是从山上吹下来的。而原本山上的樱花就应该比平地迟的…… 少女沿着樱花的花瓣,为了寻找还看不见踪影的春天而出发。 |
-3- | |
紅魔館のメイドさん、十六夜 咲夜(いざよい さくや)は暖かい部屋で苦い珈琲を飲んでいた。 | 红魔馆的女仆,十六夜咲夜在温暖的房间里喝着咖啡。 |
咲夜 「そろそろ用意した豆炭と珈琲豆が切れるわね」 | 咲夜 「准备的细炭和咖啡豆也差不多快要用光了。」 |
さすがに、暖房燃料が切れたら人間はこの冬を越せないだろう。 | 暖房燃料没了的话,人类还是不能度过这冬天的吧。 |
咲夜 「さすがにこんなに冬が続くとは思ってなかったからな、 燃料切らしたら、またお嬢様がうるさいし。」 |
咲夜 「实在没想到这次的冬天会持续这么久啊, 燃料没了的话,大小姐又要啰嗦了。」 |
ここまで配達にくるような人間はいない、幻想郷の住人は、燃料食料すべて一冬分まとめて用意するのである。それは、元から険しい道が大雪で完全になくなってしまうためであり、ずっと昔から変わることの無い習慣だったのだ。 | 能送东西到这里的人类是不存在的,幻想乡的住民们,会把所有的燃料和食品准备好一冬天的分量。这是因为以前本来就险峻的山路被大雪完全破坏,一直持续下来的习惯。 |
咲夜 「燃料尽きる前に、冬を終わらせればいいんだわ。 お嬢様、春までお暇をいただきますよ」 |
咲夜 「在燃料用完之前,冬天可以结束就好了。 大小姐,春天之前请让我休假。」 |
このときお嬢様は、あと一日もすれば春になることを確信した。だから、快く咲夜を送り出したのだ。 | 这个时候的大小姐,还确信着再过一天就到春天了。所以爽快地把咲夜送出了门。 |
-4- | |
幻想郷は本当に永い冬だった。 5月を過ぎてから、一層吹雪も強くなったようだ。 |
幻想乡真的是永远的冬天了。 过了5月,风雪却似乎又强了一级。 |
そんな幻想郷にも、花が満開な場所が人知れず存在していた。 文字通り、そのことを「人」は知らなかった。 |
即使在这样的幻想乡,也有着花朵盛开的地方,那是不为人知的存在。 如同字面意思,「人」是不知道那里的。 |
ここ幻想郷は、もとより「人」の数は少なかったのだ。 | 这里幻想乡,原本「人」的数量就不多。 |
そして春はまだ来ない。 | 春天还未到来。 |
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