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東方香霖堂/第6話

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第34-38頁
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幻想郷に霧雨が降りしきる日のこと。「香霖堂」を訪れたのは、珍しく、純粋な客としてやって来た魔理沙だった。彼女の依頼は、霖之助の手になる便利な道具「ミニ八卦炉」の修理。愛着の深いその道具が二度と錆びぬように、という魔理沙だが、その上さらに意外な注文をつけるが――。 那是個在幻想鄉頻降霧水雨的日子裏發生的事,魔理沙罕見地、作為一名純粹的客人造訪了「香霖堂」。她拜託霖之助的工作,是修理一個使用非常方便的道具「迷你八卦爐」,並希望這個自己深深喜愛着的道具不要再生鏽了。而且,不僅這些,魔理沙又另外提出了更令人意外的要求……
「東方」シリーズ原作によるオリジナル連載、ある稀少な金属をめぐる第四話前編! 根據「東方」系列原作原創的故事連載,圍繞某種稀有金屬展開的第四話前篇!
霖雨の火炉 前編 霖雨的火爐 前篇
  薄暗い道なき道。服がいつもの何倍も重く感じるのは、さすがにこの霧雨のせいか。   光線陰暗的、沒有道路的路。這身衣服要比平時沉上好幾倍,都是因為這霧水雨的緣故吧。
陽の光も、降り注ぐ雨も、この森の葉はすべてを散らしてしまう。この森では晴れだろうが雨だろうがあまり変わらない。それどころか昼だろうが夜だろうが……、私はこの境界のなさが居心地が良くて大好きなのだ。 不管是太陽的光線,還是傾注下來的雨水,這片森林的樹葉都會將它們遮蔽,無論是晴是雨,只要是在這片森林裏就並不會有什麼變化,豈止這些,就連是白晝還是黑夜都……這種沒有境界的舒適感讓我非常喜歡。
  それにしても、スカートが重くて歩きづらい。スカートの中に手を入れ、ザラザラした硬い物を触りながら上を見た。そういえばこんな雨とも霧ともつかない日じゃなかっただろうか。これをもらって帰った日も。   不過這裙子已經沉得快讓我走不動路了。我把手伸進裙子兜中,邊摸着那粗糙磨手的硬物邊向上望去,說起來,我第一次把這東西拿回去的那天,好像也是這種分不清是雨還是霧的天氣。
 
  私が物心ついた時には、あいつは既に今の場所に店を開いていた。あまり昔のことを考えたくはないが、あの、物が多く心地良い暗さの店内は思い出せる。そう、あそこも昼も夜もなく人も妖怪もない、そういう場所だ。居心地が良いはずだが、どうも一つだけ気に喰わないことがある。   在我剛剛記事兒的時候,那傢伙就已經在現在的那塊地方開店了。雖然不太願意考慮以前的事情,不過我卻很快就能想起他那間東西頗多、環境陰暗又舒適的店內的狀況。不錯,那裏也是個不分白晝與黑夜、沒有人類和妖怪的地方。雖然待在那裏很舒服,不過有一點我可不怎麼喜歡。
  おそらく私の実家に対してだと思うが、あいつは私に遠慮するのだ。それもそのはず、あいつは私が生まれる前は霧雨家で修行していたのである。結局、うちの取り扱う品と人間の客相手では、自分の「能力」が活かせないと言って独立したらしい。あいつの能力なんて……、生かすも殺すもない中途半端な能力だがな。この前も「これはストーブだよ」、とか言っておいて使い方は変だったし……。それはともかく、あいつは昔から私に遠慮している。実家に戻ることはもうないと言っているのに。   我想也許是顧慮到我的家庭的緣故,他對我的態度也有所保留。那也怨不得他,畢竟那傢伙在我出生之前就在霧雨家進行着修行。後來,好像是他說因為我家所經營的物品和只有人類的客人不能完全發揮自己的「能力」,所以他就離開獨自經營去了。說起那傢伙那什麼能力……高不成低不就的能力啊,這之前還說什麼「這叫暖爐」,結果連使用方法都怪異得很……這先不提,那傢伙從前一直就對我有所保留,就算我說過我再也不會回到那個家了他也還是一樣。
  その時、妖精が腰掛けている大きな茸が目に入った。この茸は人を陽気にさせるから、疲労回復には持ってこいだ。あいつはいつでも愛想もなく気だるそうにしているし、これでもお土産に持っていってやるか。   正想着,我偶然看到了妖精正坐着的一顆大大的蘑菇,這蘑菇能令人變得快活,用於恢復疲勞再適合不過啦。那傢伙總是一副對人漫不經心、懶洋洋的態度,正好就當是土特產,拿些這玩意兒給他吧。
 
  森の茸はあっという間に育つし、生える場所もいつも違う。まさに神出鬼没だ。森は生きている、常に変化している。だが、森より変化が速いものがある、それは人間だ。本当は人間こそ真の神出鬼没なのだ。   森林裏的蘑菇生長得很快,而且長的地方也總是不一樣,正所謂是神出鬼沒。森林是活着的,是會經常變化的,不過,也有比森林變化得更迅速的,那就是人類,其實人類的心才真正算得上是神出鬼沒的啊。
  だというのに、あいつは昔から姿も中身も何一つ変わっていない。私が物心ついた時には、すでに店はかなり年季が入っていたので、修行といってもいつの時代の話なのかわからない。あいつはいったい、どのくらい生きているのだろう。   雖我這麼說,那傢伙自從前到現在,外表和內心什麼變化都沒有。我記事兒的時候他那家店就已經有了些年頭兒了,所以我都不知道他那修行是哪個時代的事兒了。那傢伙,到底已經活了多長時間了?
  重力に縛られない人間は居る。時間を止める人間も居る。だが、姿も中身も変化がない人間なんて……、人間には決して真似できないことの一つなのだろうか。うらやましいぜ。   有不被重力所束縛的人類,有能讓時間停止的人類,不過,竟然還有外表和內心不會變化的人類……那也算是件人類絕不可能輕易模仿的事兒吧,真羨慕他耶。
  ふと気が付くと、茸を取り過ぎて妖精が不機嫌そうだった。茸はもう持てそうにないが、もったいないから無理やり帽子の中に突っ込むことにした。ヌルッとしてちょっと気持ち悪い。……ああ、私には物を捨てるということができないのだろうか。自分のことながら呆れてしまう。   突然才發現,我把蘑菇採得太多,妖精們都有點兒不太高興了。蘑菇多得我也拿不了了,因為怕浪費就硬把它們給塞進帽子裏去,濕乎乎的稍微有點難受……啊啊,我是干不出丟棄東西那種事兒的吧,雖然這是我自己的事情不過還是很讓我驚訝。
  まだ実家に居た頃にこんなことがあった。あいつが珍しく家に来ていて、鉄くずを抱えて何やら親と口論していた。幼い私は必死に盗み聞きしていたが、「ひひいろかね」とか「稀少な金属」とか何とか聴き取るのが精一杯だった。それからというもの、そのことが気になって、鉄器から古びた鉄の棒、原形を止めていない鉄くずまで金属なら何でも集めた。結局、何にも意味はなかったが、実家を飛び出した今もその時集めた鉄くず、――まぁゴミだが、それが私の今の家にある。実家は捨てられたのに、鉄くずは捨てられないんだな。呆れるぜ。   我還在自己家裏的時候發生過這麼件事情,那傢伙罕見地來到我家,抱着堆碎鐵塊和父母爭吵着什麼。年幼的我拼命地去偷聽,也最多只聽到些什麼「緋色金屬」[1]或是「稀少的金屬」這樣的詞。自那以後我就特意地開始注意這些,從鐵器到廢舊的鐵棒,甚至都沒了原形的廢鐵塊,只要是金屬就什麼都收集來。結果當然是沒有任何意義啦,但我離開家之後到現在仍舊收集着那些廢鐵——雖然是垃圾,不過現在仍然留在我住着的屋子裏。連家庭都可以拋棄的我,卻丟棄不了那些廢鐵,真是讓人驚訝到無奈耶。
  余計なことを思い出しているうちに目的地が見えてきた。魔法の“森”の“近”く、霧雨と森を合わせて“霖”、こんな単純な名前を名乗る主人が居る店だ。“香”は神(こう)、つまり神社のことだと言ってたな。ったく、そういうのが大好きな奴だぜ。“香霖堂”よ。こんな古びた小さな店が霧雨――人間、森――妖魔、それと神社――境界の中心、つまり幻想郷の中心のつもりなのか?   正胡思亂想之餘漸漸看到了目的地。離魔法的「森」林很「近」,把霧水雨和森林合在一起成為「霖」,那家店的主人就是用這種單純的方式給自己起名字的。還說「香」和神字同音,指的就是神社,哼,他就是那麼個喜歡這麼思考的傢伙啦。「香霖堂」啊,這麼個朽舊低矮的商店,卻坐落在霧水雨——人類、森林——妖魔、還有神社——結界的中心,難道他是想說他的店坐落在幻想鄉的中心不成嗎?
 
  ――今日は細かい雨が降っているな、雨の日は灯りを点けて本を読むのに限る。   ——今天天上飄起細雨來了啊,下雨的日子肯定就是要點上燈來讀書了。
カラン、カラン、バン! 叮叮噹噹哐!
「おい幻想郷の中心、早速だが何か拭くもの貸してくれ。」 「喂,幻想鄉的中心,趕快點,給我找點能擦乾水的東西來。」
  黒くて濡れた塊が見えた。楽しい読書の時間を破るのは、案の定いつもの困った奴だ。   我看到個黑黑的濕乎乎的塊狀物,來打破我愉快的讀書時間的,不用想肯定是那個一貫讓人難以應付的傢伙。
「中心って、いったい何のことかな魔理沙? ……って、かなり濡れているじゃないか。このタオルを貸すからよく拭くといい。」 「你說什麼中心啊?你到底指什麼啊魔理沙?……我說,被淋得濕了個透啊,這毛巾借你,去好好擦乾吧。」
「おっと悪いな。それにしても、香霖、なんで本を読んでるんだ? 今日は雨の日だぜ? いつもは『晴れの日は本を読むに限る』って言ってるじゃないか。」 「哦,不客氣啦。說起來香霖,幹嗎在讀書啊?今天可是下雨的日子耶,你不總說『晴天的日子肯定就是要讀書的』嗎?」
「晴れの日は『灯りを消して』本を読むのに限ると言ったんだよ。」 「我那是說晴天的日子肯定是要『關了燈』讀書的啦。」
「あ、そうそうこれやるよ。適当に喰って明るくなりな。」 「啊,對了想起來了,這些給你。隨便吃點,變得快活些給我看吧。」
  魔理沙は体を拭きながら帽子を差し出した。中は茸でいっぱいである。   魔理沙邊擦拭身上邊把帽子塞過來,裏面裝滿的全是蘑菇。
「こんな怪しい物を食べろと言うのか? まぁ、魔理沙のことだから大丈夫だと思うけど……」 「你是讓我吃這種奇怪的東西?算了,既然是魔理沙要我做的我想就應該沒問題……」
「茸汁にしろってことだ。あいよ、タオル返すぜ。」 「我是讓你熬蘑菇湯啦。給,毛巾還你。」
「って、おい、もっとちゃんと拭けよ。そんな服で売り物に腰掛けられたら困る。」 「我說,喂,你再好好擦擦,你穿那衣服坐我要賣的東西上我可就不好辦了。」
「そこは、私が風邪をひかないか心配するもんだぜ。ともかく、今日は仕事の依頼を持ってきた。珍しいだろ?」 「你該關心我是不是會得感冒才對啊。反正,我今天是來拜託你工作的,少見吧?」
  自分で客であることを珍しいって言ってるようじゃ、もう皮肉の言いようもないのだが、魔理沙は「これの修復を依頼しに来たんだよ」と言って、スカートの中から八角形の香炉のような物を取り出した。かなり使い込まれているが、錆が目立つ。   要是就連你自己都說少見,我也就沒什麼可諷刺你的了。魔理沙說「我是來拜託你修復一下這個的呀」,一邊從裙子裏掏出來一個類似八角形香爐般的東西,一看那明顯的銹跡就知道肯定是使了很久了。
「ああ、懐かしいじゃないか、この『ミニ八卦炉』、まだ使っていたのか。」 「啊啊,真是叫人懷念啊,你還用着這『迷你八卦爐』哪。」
「毎日酷使している、フル活用だ。……ただ、錆びちゃってな。」 「我可是在每天狠命地使,讓它連天運作的啦。……就是,它生鏽了啊。」
  この『ミニ八卦炉』、魔理沙が家を飛び出した時に僕が作成してやったマジックアイテムだ。小さいが異常な程の火力を持つ。山一つくらいならこれ一つで焼き払える。暖房にも実験にも戦闘にも何にでも使えるだろう。   這「迷你八卦爐」,是我在魔理沙離開家時給她製做的魔法用具,雖然小,不過可擁有異常猛烈的火力,一座山就用這一個就能給燒平了,相信無論暖氣、實驗還是戰鬥都能用得上吧。
「もう、これがない生活は考えられないぜ。」 「我是已經不能想像沒有這個的生活了啦。」
「そうか、そう言ってもらえれば道具屋冥利に尽きる。」 「是嘛,你能這麼說,我這個開道具屋的也算是有我的福份了。」
「だから、もう絶対錆びないように修復してほしい。そうだな、炉全体を『ひひいろかね』にしてくれ。」 「所以啊,我就希望你能讓它不再生鏽。對了,爐子全體你就用『緋色金屬』給我重新打造一下。」
 
  突然の異質な単語が、相手が魔理沙じゃなくなったという錯覚を起こし、条件反射で営業口調になってしまった。   突然聽到這種異常高級的字眼,都令我產生了對方不是魔理沙的錯覺,我條件反射般地轉換成了職業性口吻。
「あいにく、そのような物は取り扱っていないのですが。」 「實不湊巧,我們這裏不經營您所說的那樣物品啊。」
「香霖に足りないものは嘘をつく能力だな。他にも足りないものばかりだが。」 「香霖你缺的就是撒謊的能力啊,雖然其它方面也都缺點東西。」
「ふん、面倒だから嘘をつくなんてことは止めたんだ。君が『緋々色金』を知っているなんて思わなかったし。」 「哦—?因為怕麻煩我已經不再撒謊了,而且我也沒想到你竟然知道『緋色金屬』。」
「知ってるぜ、良いもんだろ。」 「我當然知道啦,那是好東西吧?」
「ふーん、緋々色金はものすごく稀少な金属だ。だが、少しなら持ち合わせがある。これを使ってやっても良いんだが。」 「嗯—,緋色金屬可是相當之稀少的金屬。不過,我這兒倒是還有點存貨,稍微為你用上點兒倒也行。」
「お願いするぜ。」 「那就拜託啦。」
  緋々色金は、確かに錆びることのない金属である。どんな環境下でも材質が変化することがほとんどないから、これを使えば最高のマジックアイテムができるだろう。とはいえ、これに使えばこの貴重な金属はなくなってしまう……、どうしたものか。   緋色金屬的確是一種不會生鏽的金屬,不管是在什麼樣的環境下它基本上都不會變質,所以如果用它肯定能做出最好的魔法用具來吧。話是這麼說,不過若用在這爐子上面的話,這種貴重的金屬我就沒有了……該怎麼辦呢?
  逡巡しながら僕は、魔理沙が言っていることにおかしな点があるのに気付いた。これは、久々に商売のチャンスである。   在再三思量之時,我注意到魔理沙所說的話中有一點不合理的地方,這也是我久違的能得賺的機會。
「そうだな。このアイテムは僕の自信作でもあるし、やってあげても良いよ。」 「好吧。這個東西也算是我很有自信的作品了,就給你修一修吧。」
「ほんとか? それは助かるぜ。」 「真的嗎?那可幫我大忙了。」
「ただし、交換条件がある。」 「不過,有個交換條件。」
  と言ってから、仕事を受けるのに交換条件があるのは当たり前だと思ったが、魔理沙にとって、お金や茸を出すより楽だと思われる条件を僕は提示した。   說完我才感覺到,我接受工作委託並提出相應的交換條件本是理所當然的,而我想我所提出的條件對於魔理沙來講,要比讓她給我金錢或蘑菇什麼的更輕鬆容易一些。
後編につづく 後篇待續

註解[編輯]

  1. 「緋色金屬」是一種日本傳說中擁有奇特的物理性質的金屬。
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