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东方香霖堂/第3话:修订间差异

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2022年7月30日 (六) 22:02的版本

第18-23页
< 第2话   东方香霖堂   第4话 >
Curiosities of lotus asia 03 01.jpg
Curiosities of lotus asia 03 02.jpg
「香霖堂」を訪れた魔理沙が持ってきたもの。それは最近幻想郷に増えつつある美しい朱鷺であった。博麗神社で捕まえたというその朱鷺を、霊夢といっしょに調理して食べようとする魔理沙。賑やかになった「香霖堂」で、主人の霖之助は、朱鷺の増えた理由に考えをめぐらせるのだが――。 来到“香霖堂”的魔理沙拿来了一样东西,那是最近在幻想乡正逐渐多起来的美丽的朱鹮。 魔理沙说那朱鹮是在博丽神社捉到的,还和灵梦提议要一起把它做着吃了。 香霖堂变得热闹了起来,而店主霖之助则思考着朱鹮多起来的理由……
「東方」シリーズ原作によるオリジナルストーリー連載、その第二話! 根据“东方”系列原作原创的故事连载,第二话!
幻想の鳥 幻想之鸟
「おい香霖! 何やってるんだ、今日は恒例の鍋の日だぜ。」 “喂香霖!干什么呢!今天可是例行的火锅日哟。”
  という騒がしい音と共に扉が開けられた。僕の中では、今日は恒例の動物愛護の日である。   我的店门就随着这吵闹的声音给推开了。在我来看,今天倒是例行的爱护动物日。
「なんだ魔理沙か。来るなり鍋の日とはどういう意味だ?」 “怎么,是魔理沙啊。一进门就说什么火锅日,什么意思嘛?”
  魔理沙は右手を挙げて見せたのだが、そこにはぐったりとした紅白の塊が……。   魔理沙把右手举起来给我看,我看见了个红白色蔫头耷脑的大家伙……
 
  幻想郷の人里から離れた魔法の森、その森のすぐ近くに僕の店「香霖堂」はある。つまり人間の住む所と魔物のそれの中間の場所だ。この場所なら人間相手にも妖怪相手にも商売ができると考えていたが、実際はどちらからも「客」が来ることはほとんどなかった。まぁ賑やかなのが来ることはあるのだが……。   在幻想乡有片远离人烟的魔法森林,而我的店“香霖堂”就在距那森林很近的地方。也就是说,我这是在人类的住处与魔物的栖息地之间的地方。我本考虑着建在这里的话就能与人类和妖怪都做得成买卖,结果实际上哪边都基本上没个“客人”上门。哎,倒是经常有这些吵吵闹闹的家伙们来……
 
「それは朱鷺じゃないか。どうしたんだ?」 “你那不是朱鹮吗?这怎么回事?”
「ああ、神社でちょいと捕まえてな。霊夢は鍋の準備をするってんで遅れてくるぜ。」 “啊啊,这是我刚好在神社逮到的啦。灵梦说要准备火锅所以晚点儿来。”
「何で勝手にうちで集合なんだよ?」 “干吗随便就往我这里集合呀?”
「何言ってるんだ、こいつは美味いんだぜ。見た目は悪いけど……。」 “你说什么呢啊,这家伙可好吃喽。虽然看上去很丑……”
  朱鷺、幻想郷で年々増えつつある鳥である。どこからわいてくるのか多い時には空が鴇色に染まることもある。だが、朱鷺の肉は美味だが見た目は良くない。鍋も……、鴇色というか朱色に近い色に染まる。言い方は悪いが、吸血鬼が作った人間の鍋みたいに見えるのだ。   朱鹮这鸟在幻想乡年年增长,都不知道它们是从哪里冒出来的,天空也时常是被染成它们的颜色。不过,虽然朱鹮肉质鲜美,长相可不怎么样。做成火锅的话……整锅颜色也会被染成类似它们那种的朱红色。说起来不太好听,看上去就像吸血鬼煮成的人类火锅一样。
「まぁいいけど、何で突然鍋だと……。」 “算了也罢,不过怎么突然说起要吃火锅啊……”
「決まってるだろ? 気温の低い日は鍋の日だ。」 “那不当然的嘛?气温低的日子就是吃火锅的日子啦。”
  まぁこの朱鷺はたまたま拾っただけ、さっきまで活きが良かったんだけどな、と言いながら魔理沙は勝手に台所に入っていった。   “这朱鹮也就是碰巧捡着的,它刚才可还挺活泛的呢。”,魔理沙边说着边随便进了厨房。
 
  幻想郷は文字通り幻想の生き物が棲む。いつの間にか外の世界の人間は、「幻想の生き物」とはただの「空想の生き物」のことと刷り込まされている。だがもちろん、幻想の生き物と空想の生き物はまったくの別物だ。空想の生き物とは、ただの妄想と復号失敗と勘違いの別名だ。それに対し、幻想の生き物とは幻想郷にしか居ない生き物の略である。いうまでもなく、僕も魔理沙も幻想の生き物である。   正如字面所说,幻想乡里栖息着幻想的生物。不知什么时候,在外面世界人类的思维中,“幻想的生物”的概念已经被涂抹成“空想的生物”了。当然了,幻想的生物和空想的生物完全是两种东西。所谓空想的生物,不过是妄想、复合失败与误解的别名。而,所谓幻想的生物,是只在幻想乡才有的生物的略称。自不必说,我和魔理沙都是幻想的生物。
  しかし、なぜ朱鷺が急増したのかは僕にもわからない。まさか朱鷺も「幻想の鳥」となってしまったのだろうか。僕が知っていた頃の外の世界では考えられないことだが、まぁ、あれから時間が経ち過ぎた。限られた素材と古い記憶だけで外の世界をいくら想像しても、それはただの空想に過ぎないのだろう。想像を憑拠にした想像はただの空想だ。想像とは、空想、妄想、予想、仮想、幻想、の順でランクが付けられている。   可是为什么朱鹮的数量会骤增呢?这我也不清楚。难道说朱鹮也成了“幻想的鸟”么?以据我所知的那时外面世界的情况来推断的话这根本是不可想像的事情,啊,不过从那之后过了太长时间,仅用这有限的素材和古老的记忆再怎么去想像外面的世界那也不过只能是空想而已吧。把想像作为凭据的想像那只是空想。说起想像,是有空想、妄想、预想、假想、幻想这一排列顺序的。
 
「お待たせー、魔理沙も居るわよね。」 “久等啦—,魔理沙也在吧?”
「……待つも何も、突然やってきたんだからそんな余裕もないじゃないか。」 “……说什么久等啊,你突然间就来了我不连等的时间都没有吗?”
「そりゃ、突然行ったんだから当然よ。けど、どんな時でも待っていれば良いのよ。それがお店ってものでしょ?」 “那是因为我突然就动身了,当然没有你等的时间喽。不过,你无论什么时候都可以等着啊,所谓开店不就是干这个么?”
  魔理沙の予告通り霊夢がやってきた。手に色々な荷物を抱えているが、鍋の材料だろうか。   正如魔理沙的预告,灵梦来了。手上抱着一堆各样的东西,估计是火锅料吧。
「おう霊夢、待ってたぜ。早速鍋の準備だ。」 “哦—灵梦,可让我等来了。赶快来准备锅子吧。”
  魔理沙は手を出し「ほら渡せ」、といった感じの仕草をしている。   魔理沙伸出手来,那姿势就好像在说“来,给我”。
「持ってきたわよ。はい。」 “我拿来了,给。”
「あー? こりゃ赤味噌だ。誰が赤味噌なんか持ってこいって言ったんだよ。」 “啊—?这是红酱汁。谁说让你拿红酱汁来了啊?”
「誰が言っても言わなくても、朱鷺汁は赤味噌に決まってるのよ。」 “不管谁说不说,要做朱鹮汤的话肯定就得是红酱汁啊。”
「おいおい、ただでさえ赤い鍋なんだから白味噌にしろよ。赤汁に赤味噌か? お前はコミュニストか?」 “喂喂,本来就够红的锅子了求你用白酱汁好不?红汤用红酱?你是共产主义者吗?”
「色で食べる訳じゃないの。最初から赤ければ朱鷺肉の赤も気にならないでしょ? それに白味噌じゃぁ……、源平合戦じゃない。」 “要吃的又不是颜色。本来就很红的话朱鹮肉的红色不就不显眼了吗?而且你要用白酱汁的话……那不成源平之战了嘛?”
  二人とも色で食べているようにしか聞こえない。それにしても魔理沙は朱鷺を掴んでいるので、彼女が力むと朱鷺も鳴く。まるで朱鷺が魔理沙に相槌を打っているように見えておかしい。魔理沙もわざとやっているに違いない。   怎么听那两位都是在看着颜色吃。话说回来,因为魔理沙抓着朱鹮,她一用力那朱鹮也跟着叫,就好像是它在回应魔理沙一样,看起来真好笑。魔理沙也肯定是故意那么做的。
「とんこつに紅しょうがをのっけるだろ? 味噌ラーメンに乗せるか?」 “滑猪排上你要放红姜对吧?可你也往大酱面上放吗?”
「カレーに福神漬けを付けるでしょ? 魔理沙はクリームシチューに福神漬けを付けるのかしら。」 “咖哩饭得配福神淹菜对吧?难道奶油炖菜魔理沙你也要配福神淹菜的吗?”
「あの白色の中にある赤色には日本人の魂が宿ってるんだよ。」 “正是那白色中的赤色里才寄托着日本人的精神啊。”
「そんな紅白……私だけで十分よ。魔理沙のどこに日本人の魂があるってのよ。侘び寂びって何だかわかる?」 “那种红白……光看我就够了。看魔理沙你哪里有日本人的精神啊。日本传统的素简闲趣你懂么?”
「それは、霊夢の方が似合わない気もするぜ。」 “我可也认为灵梦你这性子才不配过那种生活。”
「もちろん、私にはわからないわ。」 “当然,我也不懂嘛。”
「とにかく、そんなんじゃ私は鍋は作れんな。」 “反正,就那红酱汁我可做不了火锅啊。”
「あんたが鍋にするって言い出したんでしょ? 朱鷺は生では食べられないわ。」 “不是你说要吃火锅的么?朱鹮生着可没法吃啊。”
「そういう問題か? まぁいい、とりあえず捌くだけ捌いておくか。」 “是那个问题吗?嗨,算啦,先把它收拾收拾吧。”
「裁く[1]の?」 “你要决斗?”
「ああ、それもいいかも知れないな。ちょっとやるか?」 “啊啊,那也许也不错。来干一架吗?”
  結局、一切僕には相談もせず二人は決闘で決着を付けることにしたようだ(勝手に僕の店に来たくせに)。ルールは1対1のスペルカードルール、霊夢が勝てばそのまま鍋に、魔理沙が勝てば白味噌を取りに行かせるつもりらしい。別に白味噌ならうちにもあるのだが、楽しんでるみたいなので放っておこう。さらに言えば、僕は朱鷺の一番美味しい調理法も知っているのだが……。   结果貌似两位商量都不跟我商量一下就决定要决斗了(来我店里时就随随便便的)。规则是1对1的Spell Card战,若是灵梦赢了就用拿来的红酱汁做火锅,若是魔理沙赢了看来她就要让灵梦回去取白酱汁。白酱汁我这里倒是也有,不过看她们挺高兴的就放着别管了。再说,怎么把朱鹮做得好吃的方法的我也是知道的……
「魔理沙、いつも言ってることだが――」 “魔理沙,还按我的老话——”
「闘うなら外でやってくれ。だろ?」 “要打出去打。是吧?”
「そんなことより霖之助さん、魔理沙の代わりに捌いておいてね。」 “别管我们了,霖之助,你先代替魔理沙把朱鹮收拾一下吧。”
 
  すでに二人の目的はすり替わっている。結果がどうであれ、僕が勝手に調理しても喜んで食べるだろう。もしかしたら、最初からこういうシナリオを用意してるんじゃないかと思えるくらい、いつものパターンだ。二人はどうでも良いことを決闘で決着を付けるのが多い。しかも最近は飛び道具で闘うことが多く、大変眩しい、目に優しくない。   两位的目的已经转变到别处去了。不管她们打的结果怎样,我自己就把火锅做好的话她们也会高兴地来吃吧。没准一开始就算计着要我来做呢,就她们的一贯行动方式我早能料到如此。她们俩经常因为一点无所谓的事儿来场决斗,而且最近更是常把飞行道具都用上,那闪得太刺眼了,对眼睛可不温柔。
  二人の決闘はいつも対照的である。一生懸命な魔理沙に対し霊夢は、わざとか性分かのん気な闘い方をする。勝負は大体霊夢の方に分があるのだが、魔理沙も負けてはいない。ただ、技と力で攻める魔理沙と空気のような霊夢。ぬかに釘というか……。どうにも、霊夢が見ている物は僕たちとは違う世界の物のような気がしてならない。そのくらい、つかみどころがないのだ。   她们俩的决斗一直都是对照鲜明。比起拼尽全力的魔理沙,灵梦则打得慢条斯理儿,不知是故意的还是性子就那么悠闲。赢家往往是灵梦,不过魔理沙也不会输太多。只是,用尽技巧和力量进攻的魔理沙和像空气一样的灵梦,你说那是硬头撞软豆腐么还是……不管怎么说,我强烈地觉得灵梦看到的东西和我们看到的不是一个世界的东西。她就是这么个让人摸不透的人。
「あぶないわね! 魔理沙、当たったらどうするのよ。まったくもう……」 “太危险啦!魔理沙,那个要是打到我了你想怎样呀?真是的……”
「ああもう、何で当たらないんだよ!」 “啊啊可恶,为什么打不到呀!”
「魔理沙の弾は勝手に避けていくわ。親切ね!」 “魔理沙的子弹总是自己就飞偏了。真亲切呢!”
「まっすぐだぜ……。」 “我可是直着打的呀……”
  二人の声が聞こえてきたので様子を見てみた。霊夢は時折テレポート(零時間移動)しているように見える。弾もあらぬ方向から誘導で飛んでいる。割とずるい。 听到了两位的说话声我就去看了看状况。看起来灵梦时不时地在做着瞬间移动(零时间移动),子弹也被诱导到偏离轨道的方向上去。这还真是比较狡猾。
 
  さて、この朱鷺は丸々としていて美味しそうである。こんな朱鷺は見たことがない。そういえば魔理沙が気になることを言っていたな……。   不管了,这朱鹮肥得圆乎乎的看来会很好吃。我还真没见过这样的朱鹮。说起来魔理沙的话还真让我有点介意啊……
「お待たせ~、さくっと決着を付けてきたわ。」 “久等啦—,我们作出决断回来啦。”
「ああ、いつでも待たされているよ。鍋はもう作っておいた、予定通り赤味噌だ。」 “啊啊,你们也老是让我等着。火锅已经做好了,按预定用的是红酱汁。”
「むー、鍋がもうできてるじゃないか。香霖、もし私が勝っていたらどうするつもりだったんだよ。」 “呜—,你瞧连火锅都做好了。香霖,要是我赢了你可怎么办呀?”
「朱鷺を一番美味い調理法で食べさせていたさ。」 “那我就用最好吃的做法做给你吃喽。”
 
  博麗神社は幻想郷の外れにある。外れといっても場所的にというだけではない。外の世界と幻想郷の境目にあるのだ。そのため、博麗神社は完全な「幻想の場所」ではない。魔理沙は朱鷺を「神社で捕まえた」と言っていた。もしかしたらこの朱鷺も外の世界のものかもしれない。まだ朱鷺も幻想の鳥ではなさそうで、僕は少し安心した。   博丽神社有一部分脱离着幻想乡,说脱离也不光是地点上的问题,它所在的是外面的世界与幻想乡的结界上。也因此,博丽神社并非是完全的“幻想的地方”。魔理沙说是“在神社捉到的”朱鹮,也许它是外面世界的东西也说不定。看来朱鹮还不是幻想的鸟,我也少许地安下了心来。
第三話につづく 第三话待续

注解

  1. 这里其实是个同音词的文字游戏,看来也许是故意这么写的。魔理沙说“收拾(捌く)”一下朱鹮,可灵梦却给听成了要“做个决断(裁く)”,两个词都念“さばく”。
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