第百二十六季 水無月の五 |
第一百二十六季 水無月[1]之五 |
羽衣婚活伝説 |
羽衣婚活[2]傳說 |
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忘れられた天の羽衣 |
被遺忘的天之羽衣 |
天女が羽衣を木に掛けて水浴びをしていたところ、羽衣を人間に盗まれてしまう。天に帰れなくなってしまった天女は、仕方が無く人間と暮らすというのが有名な羽衣伝説である。 |
天女將羽衣掛在樹上淋浴的時候,羽衣被人類給偷走了。因此無法回到天界的天女就只好跟人類一起生活——這就是有名的羽衣傳說[3]。 |
最近はそれを利用した天女の結婚活動、いわゆる羽衣婚活が盛んだ。 |
最近利用這個的天女的結婚活動,就是所謂的羽衣婚活很是流行。 |
ひと言に天女と言っても如来様からフライングヒューマンまで多種多様だが、下位の天女達の生活は決して豊かなものでは無く、特に幻想郷が今の形になってからは人間にも劣る貧しさとなって久しい。天界の生活は意外にもヒエラルキーが強く、余程多くを望まない謙虚な者でない限り窮屈なものであるらしい。 |
就算說是天女但也有如來大人,飛人等很多種,下級的天女們的生活絕不寬裕,特別是幻想鄉變成現在這樣後甚至有些天女比人類還要貧窮。天界的生活很意外的採取的是等級制度,只有少數天女過得很富裕。 |
羽衣婚活は、わざと人里近くで羽衣を忘れて、それを拾った人間が気に入れば天に帰れなくなった事を伝えて結婚するというものである。気に入らなければ奪い返すのだが……。 |
所謂羽衣婚活,具體是天女故意將羽衣遺忘在人類村落附近,如果看上拾到它的人的話就告訴她自己無法回到天界了便於他結婚。沒看上的話就搶回來…… |
永江衣玖さん(龍宮の使い)はこう語る。 |
永江衣玖小姐(龍宮使者)如此說道。 |
「羽衣婚活? ああ、確かに一部のチャラい天女の間で流行っているそうですね。ただ、この羽衣って天帝から支給されたものだから、無くしたり汚したりすると始末書ものなのよ。ハッキリ言って後先考えていない馬鹿のやる事ね」 |
「羽衣婚活?啊啊,確實在一部分輕浮的天女間很流行吶。但是這個羽衣是天帝大人給的,如果弄丟了或者給弄髒了可就得寫悔改書了。說實在的是些做事不經過大腦的人才會幹的事」 |
人間の間でも落ちている羽衣に対する不信感が強い。長老は「落ちている羽衣には触れない事」と注意を喚起している。 |
人類對掉落着的羽衣的不信感也很強。長老也有在呼籲大家不要碰掉落的羽衣。 |
羽衣伝説のオチは、人間が隠し持っていた羽衣を見つけて、子供と夫を捨てて天に帰るというものである。世の天女は地上生活に飽きたらいつでも天に戻るつもりでいるのかも知れないが、余りにも薄情なものである。 |
羽衣傳說的結果,是天女找到了人類藏起來的羽衣,捨棄孩子跟丈夫回到了天上。世間的天女或許過膩了地上的生活就會隨時都回到天界,實在是太薄情了。 |
しかし河童のバザーや故買屋と思われる古道具屋には、ごく稀に天の羽衣が高額で売られていると聞く。世の好事家はそれを見逃すことはないだろう。羽衣を拾った人間が売ったのだとすれば、人間の方が一枚上手だ。 |
但是在河童的義賣會跟賣舊道具的黑店,有時候會高價買着天女的羽衣。相信世間的收藏家不會放過這個機會的吧。如果是撿到羽衣的人類賣的東西的話,或許人類更聰明點吶。 |
(姫海棠 はたて) |
(姬海棠羽立) |