東方求聞口授/第五部
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第五部 |
第五部 | |
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—— |
地底に比べると幻想郷は平和で良い場所だな。 |
和地底比起來,幻想鄉可是個和平的好地方吧。 |
白蓮 |
平和、かしら。 |
和平,嗎? |
神奈子 |
一見牧歌的でもその実、殺伐とした何かが渦巻いているわね。ただ、信仰を集めるには丁度良いくらいだけど。 |
乍一看好像田園詩歌似的印象,其實背地裡有種殺伐感覺的什麼在攪風攪雨呢。不過,對收集信仰來說倒是正好。 |
神子 |
平和と言っても、絶えず妖怪の恐怖にさらされている里の人間の生活は楽ではないと思う。妖怪だって妖怪同士のいがみ合いが絶えないし。これからもっと均衡を崩すような存在が現れないとも限らないし……。 |
說是和平,可我覺得一直暴露在妖怪們無休止的恐怖下的村民們也絕對算不上輕鬆。妖怪之間的爭鬥也是永不停息。今後也說不定會有什麼讓均衡崩壞的存在出現…… |
—— |
それはお前らの事じゃないのか? |
這說的不就是你們嗎? |
神奈子 |
増える分には仕方が無いでしょう。幻想郷の存在は外の世界依存ですし。 |
增加也沒辦法吧。幻想鄉可是依附著外面的世界而存在的。 |
神子 |
ただ、人間だけはそうもいかない。幻想郷では人間が特別な存在であるからしてーー。 |
只是,人類的話可不能那樣。在幻想鄉中人類是特別的存在—— |
—— |
特別な存在? |
特別的存在? |
神子 |
だってそうでしょ? 他の妖怪達は外で忘れ去られた存在、必要とされなくなった存在であるのに対し、人間は外の世界と同じように存在している。つまり、妖怪を生かす為だけに存在しているんだから……。人間にとっての獣や魚、という事になるでしょう。 |
沒錯吧?其他的妖怪都在外面的世界成了被遺忘的存在,和成了不被需要的存在不一樣,人類卻和外面世界的是一樣的存在。也就是說,是為了妖怪生存所必需的存在……就和人類與獸和魚的關係一樣,就是那麼回事吧。 |
神奈子 |
それだとただの食料みたいな言い方になるけど、獣や魚が存在しなければ人間も窮する、という互助関係ね。例えば、私は人間から信仰を得られないと力を発揮することが出来ないの。信仰を得る為には人間の生活を支えていかなければならないのだから、持ちつ持たれつの関係ってわけ。だから幻想郷で妖怪同士が争ったりしたとしても、人間が消えて無くなる事はない筈なの。 |
那種說法就像是在形容食物一樣呢。沒有了獸和魚的話人類也就無法生活,是這樣的互助關係呢。就像我無法從人類那裡獲得信仰就無法發揮力量一樣。為了獲得信仰不得不支撐著人類的生活,這樣互相幫助的關係。所以就算幻想鄉里妖怪不停爭鬥,也不至於出現人類消失的情況。 |
神子 |
本来、人間は無力であるが、消される危険性が無いという意味では安心かも知れない。 |
本來人類弱小不堪,可在不怕會消失不見這點上說不定倒是可以安心。 |
—— |
あれ? ちょっと前に、人間は妖怪の恐怖にさらされている、って言ってなかったか? それに実際に妖怪に攫われたとか襲われたとかって話もチラホラ聞くし。 |
咦,剛才不是還在說什麼人類暴露在妖怪的恐怖之下的話嗎?再說實際也偶爾會聽到被妖怪襲擊和擄走的事情。 |
神子 |
危険性が無いのは個々の人間の話では無く、種としての人間です。個々人はやはり怯えながら暮しているのでしょう。 |
沒有危險性這件事說的不是單個人類的事情,而是作為種群的人類。單個的話,果然還是生活在恐懼之下的吧。 |
—— |
何だよそれ、意味の無い安心だな。 |
那算什麼,真是完全沒意義的安心。 |
神子 |
そう考えるのは人間や一部の妖怪だけで、殆どの妖怪は自分が攻撃されたり倒されたりする事に余り恐怖を感じていません。 |
這麼想的也只有人類和一部分妖怪而已,大部分的妖怪對自己受到攻擊或者被打倒之類的事情不會覺得恐怖。 |
神奈子 |
そう、なのかしら? |
是、那樣嗎? |
神子 |
もし殺されたとしてもまた復活すれば良い、それが叶わなければ幽霊として存在しても良い。その程度に考えている筈です。それより怖いのが、完全に存在が否定されてしまう事。 |
就算被殺掉,只要再復活就好了,如果做不到的話變成幽靈繼續存在也行,差不多應該是這麼想的。比起這個,更加恐怖的應該是存在被完全否定。 |
白蓮 |
生き残るという意味ではその通りだと思いますが……。しかし、負けた妖怪として印象付けられてしまうので、余り喜ばしい事じゃないかと……。 |
能活下來這點上倒確實如此……不過,會被貼上是輸掉的妖怪這種印象,也不是什麼值得高興的事情…… |
神子 |
そう? 人間みたいに消えて無くなるよりはマシかと。 |
是嗎?比起人類完全消失來說好多了吧。 |
白蓮 |
私は消えて無くならない為に妖怪に仏教を教えているのです。 |
我為了不讓妖怪消失而在教授佛學哦。 |
神子 |
へえ。 |
是嘛。 |
[妖怪仏教] |
[妖怪佛教] | |
白蓮 |
仏教の世界では人間が死を迎えても消えて無くなる訳ではありません。その考え方を妖怪にも教えていく事で、人に忘れられても自我を保てる存在へと高めていくのです。 |
在佛教的世界裡人類死後並不是消失不見。把這種想法教授給妖怪,使其升華為即使被人類遺忘也能保持自我的存在。 |
神子 |
なる程、だから貴方のお寺に居る妖怪は古くさい奴ばかりなのね。 |
原來如此,所以你那寺廟的妖怪才那麼多老古董啊。 |
白蓮 |
何か言いました? |
你說什麼? |
神子 |
正直言って仏教は政治に利用するものだと思っているの。人心の乱れを正し、全てを受け入れる事が修行だなんて、為政者の為にあると言っても過言では無いわ。私からしてみたら、妖怪に仏教を教えるなんてナンセンス。ただのおままごとみたい。 |
說實話我一直以為佛教是為政治服務的東西。撫平雜亂的人心,全部接受一切之類的修行,說是為為政者而存在也不為過。在我看來傳授妖怪佛教簡直毫無意義,只是過家家而已。 |
白蓮 |
仏教は自分の存在を否定する事で自分の存在を再確認する、いわば哲学です。確固たる肉体、精神を持っていない妖怪こそ、この哲学を学びやすいと思いませんか? その結果、人間にも妖怪にも良い未来が見えて来ると考えられないとしたら残念な事です。それを政治利用にしか使えないのは、使う者が未熟である証拠。 |
佛教用否定自己的存在來再次確認自己的存在,是哲學。不覺得沒有堅定肉體和精神的妖怪才該學習這哲學嗎?如果不認為這樣對人類和妖怪有好處實在是太遺憾了。只能對此進行政治利用的人正是其不成熟的證據。 |
神奈子 |
でも、お寺にはよく妖怪が出るという話が多いわよね。證誠寺の狸囃子(*1)とか、茂林寺の分福茶釜(*2)とか。 |
不過,出現在寺廟的妖怪還真多呢。比如證誠寺的狸囃子(*1),茂林寺的分福茶釜(*2)之類的。 |
白蓮 |
わざと狸ばっかり選んでません? まあ確かにうちにも化け狸が住み着きましたが。 |
好像故意只選了狸貓?嘛,我家倒也有妖怪狸貓住著。 |
神奈子 |
何か、狸とお寺の相性って良いのよねぇ。よく森の中に在るからかしら? |
好像狸貓和寺廟的相性不錯呢。是因為都住在森林裡嗎? |
白蓮 |
それを言うなら神社と狐もね。 |
說起來神社是狐狸呢。 |
—— |
道場とゾンビもだな。 |
道場就是喪屍呢。 |
神子 |
ゾンビじゃ無くてキョンシーです。てか、もっとそれっぽい動物は思いつかなかったの? |
不是喪屍,是殭屍[1]。話說就不能聯想到別的動物嗎? |
一同 |
(笑) |
(笑) |
[命蓮寺の毘沙門天] |
[命蓮寺的毘沙門天] | |
神奈子 |
そう言えば貴方のお寺に、修行僧とは異なった雰囲気の妖怪が居るよねぇ。ずっと気になってたんだけど。 |
說起來你們的寺廟裡有和修行僧侶不一樣的氣氛的妖怪呢,一直很在意的說。 |
白蓮 |
誰でしょう? |
指的是誰呢? |
神奈子 |
ほら、仏像っぽい奴。 |
就是那個佛像一樣的傢伙。 |
白蓮 |
寅丸星ですか? 確かに彼女は他の妖怪とは異なります。実は最初はただの虎だったのです。 |
寅丸星嗎?確實她和其他妖怪不太一樣呢。其實她最初只是個普通的老虎而已。 |
神奈子 |
ただの虎? 妖怪じゃ無いの? |
普通的老虎?不是妖怪? |
白蓮 |
ただの虎というのも変ですが、知っての通り日本には虎は棲んでいませんでした。大陸から学問が伝わった時に、虎という生き物も言葉だけ伝わりました。みんなどのような姿をしているのだろう、と想像した結果生まれたのが星だったのです。 |
普通的老虎也足夠奇怪了,眾所皆知,日本根本沒有老虎。大陸的學問流傳過來的時候,老虎這種生物才僅僅通過語言傳進來。大家在想像老虎是一種什麼生物時,作為結果誕生的就是寅丸星了。 |
—— |
ただの虎じゃないじゃん。 |
根本不是普通的老虎嘛。 |
白蓮 |
おほん。でも名前のあるような妖怪じゃありませんでした。だからいつ消えてもおかしくないような状態だったのです。ですが私や毘沙門天様が留守の間、お寺を守ってくれるようにお願いしたところ、その存在は確固たるものとなったのです。 |
咳。不過也不是有名字的妖怪,所以一直都是隨時消失都不奇怪的狀態。後來我在拜託她替我和毘沙門天大人出門的時候看護寺廟了以後,她的存在才得以堅定下來。 |
神子 |
偉そうに言っているけど、要は留守番を任せただけでしょ? |
說得這麼偉大,其實只是讓她看大門而已吧? |
白蓮 |
まあ、そうなんですが……。彼女は、毘沙門天の化身となって信仰を集める存在そのものにもなっていますので……強いて言えば神奈子さんと同類でしょう。 |
嘛,話是這麼說……不過她成了毘沙門天的化身,變成了自身可以收集信仰的存在……論強大的話,應該是神奈子的同類吧。 |
神奈子 |
やっぱりそうなのね。修行しているだけの妖怪達とは違って、何か商売敵っぽい匂いがしたので……。 |
果然如此嗎。總感覺她和光會修行的妖怪們不同,有種商業對手的味道…… |
神子 |
信仰に敏感なのね……。それにしてもあれが毘沙門天の化身ねぇ。随分と変化(*3)したもんねぇ。 |
對信仰真敏感……不過她居然是毘沙門天的化身。變化還真是大(*3)。 |
神奈子 |
七福神ですからね。これは気を引き締めないといけないかも。 |
畢竟是七福神,這說不定得好好關注一番了。 |
白蓮 |
そう言えば、神奈子さんの御神徳(*4)って何ですか? |
說起來,神奈子的御神德(*4)是什麼? |
[八坂の神] |
[八坂之神] | |
神奈子 |
わ、私? えーっと、山の神ですので、地形を作ったりする事かしら。 |
呃…我?那個,山神的話,應該是改變地形? |
白蓮 |
随分と曖昧ですね。 |
說得還真曖昧。 |
神奈子 |
神は妖怪と違って自分で自分の性質を変えてしまっても良いのです。性質を変える為に作られるストーリーを『神話』と呼びます。これを使って自由に性質を変える事が出来るのです。今は幻想郷の人間や妖怪と共に神話を作り上げている途中ですが、山の神という存在では信仰が得にくいという事で、徐々に技術革新の神に変化させようとしています。 |
神和妖怪不一樣,可以自己改變自己的性質,為此而作的故事被稱之為「神話」。使用這個的話可以自由變幻性質。現在我正在和幻想鄉的人類和妖怪們共同創造神話的途中,山神什麼的實在難以獲得信仰,我打算慢慢轉型為技術革新之神。 |
神子 |
神様ってそんなに簡単に御神徳変えられたんだ。 |
神居然可以那麼簡單就改變御神德嗎。 |
神奈子 |
ま、私ぐらいになればね。 |
嘛,到我這種程度的話當然。 |
神子 |
では、もっと信仰を得やすい御神徳にすれば良いんじゃないんですか? 働かなくても食べていける御利益(*5)とかあったらみんなもりもり信仰するわ、きっと。 |
那幹嘛不弄成更容易獲得信仰的御神德呢?比如說不工作就可以吃白食的神跡(*5),大家一定會蜂擁而至來信仰吧。 |
神奈子 |
大きい御利益の為には、当然その分働かなきゃいけないのです。それに……やっぱり能力的に出来ない事は出来ないし。 |
想要強大的神跡當然要辛苦賣力。而且……果然能力上做不到的事情還是做不到。 |
神子 |
ですよねー。 |
果然呢。 |
神奈子 |
でもそれも、信仰さえあれば実現可能かも知れない。まさに妖怪巫女かの如く。 |
但是那個說不定有信仰的話真的能實現也說不定。就像妖怪巫女那樣。 |
神子 |
妖怪巫女って? |
妖怪巫女? |
神奈子 |
街に行っては妖怪が出たーって吹聴して、神社に戻っては妖怪退治を引き受ける事よ(*6)。 |
去村里就流放傳言說妖怪出現了,回到神社就接受妖怪退治的工作(*6)。 |
白蓮 |
それでは、博麗神社の巫女も同じような物だという事ですか? |
那不是和博麗神社的巫女差不多了嗎。 |
神奈子 |
ま、そこまで頭が回る人間じゃ無さそうだけどね。それに巫女は信仰を集めると言っても、人間なんだから信仰を集めたってしょうが無いし、精々、五斗米の為に働いているだけでしょ。 |
嘛,她倒不像頭腦那麼好的人,而且巫女雖說會收集信仰,不過人類收集信仰又沒用,充其量也不過是為了五斗米折腰賣勞力而已。 |
神子 |
喰っていく為のお賽銭を頂くのに、妖怪を退治して信仰を集めているだけだと。 |
為了生活不得不使用香火錢,為此而進行妖怪退治收集信仰嗎。 |
神奈子 |
そうね。もの凄く信仰が集まれば、もしかしたら神のような存在になるかも知れないけど……。 |
沒錯。不過如果收集到超級龐大的信仰的話說不定有機會成為神一類的存在…… |
白蓮 |
今だと、どちらかと言うと妖怪に近い存在に見えますけどね(笑)。 |
現在來說的話,應該更貼近妖怪的存在呢(笑)。 |
[神と妖怪の差] |
[神和妖怪的差別] | |
—— |
そう言えば、神と妖怪の差って何なんだ? |
說起來神和妖怪的差別是什麼? |
神奈子 |
神道から見た場合、神とは全ての物に宿る本質です。本来、神とは名前も付けられていないあるがままの自然だったり、道具だったりするものです。 |
從神道的角度來看,神就寄宿在萬物的本質。本來神就是沒有被賦予名字的原生自然或是道具之類的。 |
白蓮 |
名前の付いている貴方と矛盾しません? |
這不是和有名字的你矛盾了嗎? |
神奈子 |
神は名前を付けられると力は制限されてしまいますが、自我が持てるようになるのです。何にでも宿る能力を失い、妖怪とほぼ差が無くなりますが……、逆に神話によって生まれ変わる能力を得ます。 |
神獲得名字的話其力量會被限制,但是能夠獲得自我。會失去寄宿萬物的能力,變得和妖怪沒什麼差別……,但是也會因此獲得以神話改頭換面的能力。 |
白蓮 |
つまり、神とは神話による変化能力を持つ妖怪だという事ですか。 |
也就是說,神就是擁有可以以神話變換能力的妖怪。 |
神奈子 |
しかし、信仰を失うと元の存在に戻っていきます。妖怪の場合は忘れ去られると消える、ですが……それは脅したり騒ぎを起こしたりしていれば防げますが、信仰の方はそうはいかない。脅していてばかりでは信仰を失い、ただの妖怪になってしまうのです。 |
不過失去信仰的話就會變回原本的樣子。妖怪的話被忘記就會消失,做出恐嚇或引起騷動的話就能防止,信仰的話就不能如此了,僅僅是威脅的話會失去信仰,淪落成普通的妖怪。 |
—— |
そう言えば豊穣の神に出会ったが、あいつ等、妖怪と区別が付かなかったぜ。 |
話說我見過豐收之神,那些傢伙確實看不出和妖怪有什麼區別。 |
神奈子 |
神社も持たないような野良神様(*7)は、殆ど妖怪と化しています。信仰を集めようったって難しいですからね。ちなみにその豊穣の神って誰の事です? |
連神社都沒有的流浪神(*7)大部分都已經變成妖怪了。想要收集信仰可是很難的,順便一問那個豐收之神是誰? |
—— |
えっと、秋穣子だったかな。 |
那個,好像叫秋穰子吧。 |
神奈子 |
ああ、あの野生の神様ね……。確か紅葉の神である姉妹(*8)が居たと思いますが、正直、豊穣の神は有名な神様が沢山居ますからね。 |
啊啊,那個野生神啊……好像是有個紅葉之神的姐妹(*8)來著吧,說實話,豐收之神有個蠻有名的神住在沢山。是叫倉稻魂吧……信仰大概全都被那個邊的搶走了吧。反而另一個的紅葉之神競爭對手很少,獲得信仰應該會容易很多才對。落葉和番薯合起來就是烤紅薯的眾神[2],推著小車到人類的村子角落裡移動販賣的話應該能收集到不少信仰(*9)吧。 |
—— |
そうなのか。それを聞いたらあいつ等喜ぶと思うぜ。冬が来てまた落ち込んでたからな。 |
是嗎。告訴她們的話我想那些傢伙也會高興的。不然冬天來了又會失落了。 |
白蓮 |
他にも野良化した神様が色々居そうね。 |
其他野生化的神應該也有很多。 |
神奈子 |
最近の人間は簡単に神様に名前を付けるのに、信仰しないからねぇ。 |
因為最近的人類經常賦予神靈名字,但卻不信仰呢。真是的。 |
白蓮 |
ちょっと前の妖怪の話と似てますね。 |
和之前說的妖怪的話題有點像呢。 |
神奈子 |
人間が飽きっぽくなったのかもね。あと私が気になっていたのは神子さんの事ですが……貴方は何を目指しているのですか? |
人類說不定也膩了。還有我一直很在意神子的事情……你追求的到底是什麼? |
[道教と仙人] |
[道教和仙人] | |
神子 |
え? 何をって? |
誒?什麼意思? |
神奈子 |
人間を超える力を持って何をしたいのかしら。さっき為政者になりたいって言ってましたが、人間を支配したいのですか? |
擁有超越人類的力量你想做什麼呢。剛才好像說想成為為政者之類的話,你想支配人類嗎? |
神子 |
あーいや、為政者になりたいって言ったのは、放って置いたら幻想郷が崩壊するかも知れないと思ったからです。大丈夫ならばわざわざやりたいとは……そんなに思いませんよ。私は宇宙の真理である |
啊,不是,說想成為為政者是覺得放著不管的話幻想鄉說不定會崩壞。如果沒什麼事的話……也不會特別想做。我是為了滿足追求宇宙真理之道這個欲望而修行的。 |
神奈子 |
道って真理の事なんですか? |
也就是說道是真理嗎? |
神子 |
そう、それを知る事で、自らの力を高める事が道教の基本思想なのです。十分な力を得た人間を仙人と呼びます。私はさらに修行を続け父老不死となり、行く行くは天人になる事を目指しています。 |
是的,知曉真理升華自我提升力量,這就是道教的基本思想。擁有足夠強大力量的人類被稱為仙人。我的話目標是繼續修行變得不老不死,然後再進一步成為天人。 |
—— |
天人、ねぇ。天界に行った事あるけど、あんまり良い場所じゃ無かったぜ。 |
天人,嗎。倒是去過天界,感覺不怎麼樣啊。 |
神子 |
え? 行った事があるんですか? |
誒?有去過嗎? |
—— |
ちょっとね。 |
去過一陣。 |
神子 |
羨ましいですね。私もそれを目指して修行するとしましょう。 |
好羨慕。我以此為目標奮鬥好了。 |
[邪仙現る] |
[邪仙出現] | |
白蓮 |
そう言えば、神子さんと一緒に出てきた仙人、霍青娥さんでしたっけ? あの方から非常に非常に強い邪気を感じるのですが、あの方は一体……? |
話說和神子一起出現的仙人,好像是叫霍青娥來著吧?從那位身上會感覺到非常非常強烈的邪氣,那位到底……? |
神子 |
私に道を教えてくれた、いわば師匠の様な方です。 |
教會我道的人,像是師父一樣的人。 |
白蓮 |
死体を思い通りに操ったり、自然の摂理を乱す事を行うのが仙人だとすると、ちょっと私は受け入れられない思想ですが……。 |
可以自由操縱屍體,擾亂自然之理之類的仙人,我總覺得有些不能接受…… |
神子 |
道はあくまで宇宙の真理です。それをどう利用するかまでは道教では教えません。邪心を抱く者が利用すれば邪に、善心を持つ者なら善に。青娥はその事を、身を以て私に教えてくれました。 |
道是宇宙的真理。將其怎樣利用在道教里並未規定。心邪者為邪,心善者為善。青娥以身傳道,教會了我這點。 |
白蓮 |
人それぞれだと言うのですか? 私には力を持つと、欲望に身を滅ぼされるだけだと思えてなりません。それが自分自身、身に染みて判った事なんですが、貴方とは異なるのですね。 |
因人而異嗎?我不得不認為擁有力量後,會因欲望而毀滅自身。這是我自己親身體會感悟到的,這點上和你不同。 |
神子 |
欲望も自分自身の一つ、切っても切り離せない真理です。その事がお経を唱えてるだけで満足する、枯れたお坊さんには判らないのですか。 |
欲望也是自己的一部分,是想丟也丟不掉的真理。這是只因念經誦佛而滿足的迂腐的老和尚所不懂的。 |
白蓮 |
現に、青娥さんはあちこちに迷惑を掛けています。あのままでは誰かの手によって滅ぼされるかも知れない。いや他ならぬ私の手によって……。 |
實際上青娥不是在到處添麻煩嗎。繼續那樣的話說不定會被誰消滅掉的。說不定就會在我的手上…… |
—— |
確かにな。最近、私の家に忍び込まれてビックリしたぜ。思わず殺めるところだった。 |
的確呢。最近還潛進我家來,嚇了我一跳。差點不小心就下手了。 |
神子 |
忍び込まれて何をされたの? |
潛入後做了什麼? |
—— |
羽衣を持って行かれた。折角綺麗だったから自分の物にしたのに。 |
把羽衣拿走了。那麼漂亮我想自己收藏呢。 |
神子 |
羽衣って……青娥の羽衣? |
羽衣……青娥的羽衣? |
—— |
ああ。 |
嗯。 |
白蓮 |
見事なまでのーー。 |
真是徹徹底底的—— |
神子 |
自業自得。 |
自作自受呢。 |
[宗教家の思想] |
[宗教家的思想] | |
—— |
ま、それは置いておいて。折角宗教家三人に集まって貰ったんだが話が一向に進まんな。さっきからお前達の主張が交わったり、相容れなかったりと行ったり来たりしているように見えるが、とどのつまり宗教って何なんだ? |
嘛,那個事先放一邊,難得宗教家聚集了三個人,話題怎麼毫無進展呢。剛才光看看到你們的主張互相交匯,互相否定,你來我往什麼的,說到底宗教到底是什麼? |
白蓮 |
哲学だと思っています。苦しみから解放される為の。 |
我認為是哲學。為了從痛苦中解放。 |
神子 |
同じく、哲学です。自らを高みへと導くための。 |
同上,哲學。為了引領自身登上更高的境界。 |
神奈子 |
じゃあ哲学です。何となく。 |
那麼,哲學吧。那種感覺。 |
—— |
哲学って何だよ(笑)。 |
哲學是啥啊(笑)。 |
神奈子 |
冗談はさておき、宗教ってのはこの世を理解する為の手段なのよ。科学も魔法もみんな同じ、ただ一つの学問。 |
玩笑先不提,宗教就是理解這個世界所需的手段。科學也好魔法也好都一樣,只是學問之一而已。 |
—— |
じゃあ、なんで種類があるんだ? 喧嘩したり色々と。 |
那為什麼會分類啊?會吵架吧,各方面。 |
神奈子 |
種類があるのは使っている言語が違う、というレベルよ。言葉が異なれば主義主張も歪んで伝わってしまい、喧嘩する事もあるでしょう。でも全宗教を通してみんなが望む事はただ一つ。自分に不利益な事が起きないようにする事なの。自分の身は自分で守る為に、神に頼ったり、仏にすがったりするのよ。 |
會有不同類別是因為使用的語言不同,這種程度的事情。言語不同的話主張會被歪曲的傳達,吵架的事也會有吧。但是通過不管任何的宗教,大家的目的都只有一個,希望不要發生對自己不好的事情。為了自己保護自己,向神祈禱,向佛祈願。 |
白蓮 |
確かに、そういう事かも知れませんね。時には宗教戦争など起きる事はあれど、それも自分を守る為に起きるのでしょう。 |
的確,說不定正是那樣。偶爾也會發生宗教戰爭,但那也是為了保護自己吧。 |
—— |
人に迷惑を掛けて何が自分の身を守る為、なんだか判らんが、宗教家はみんな平和主義って訳か? |
給別人添麻煩是為了保護自己,有點搞不明白了,就是說宗教家都是和平主義者? |
白蓮 |
そう、私のお寺に居る妖怪達も、必要がなければ戦いません。被害を被っていなければ戦う必要は無いからです。 |
沒錯,我寺廟裡的妖怪們沒有必要的話不會戰鬥。沒有遭遇危險的話就沒有戰鬥的必要。 |
神子 |
確かにそこは共通してますね。どちらかというと、何の思想も持っていない、何の宗教も信仰していない人間が目先の欲や嫉妬で争い、傷つけ合うものです。 |
的確那裡是同樣的呢。要說的話,什麼思想都沒有,任何宗教都不信仰的人類才會因為眼前的欲望和嫉妒而爭鬥互相傷害。 |
神奈子 |
幻想郷もみんな平和に暮らせるようになると良いですね。 |
幻想鄉的大家要是能和平相處就好了。 |
あ、霊夢さん。ちょっと待ってください。まだ取材中ですので…… |
啊,靈夢,等等。還在取材中…… | |
—— |
あれ? 霊夢じゃないか。どうした? そんな剣幕で。 |
啊咧,靈夢你來了。怎麼了?那麼氣勢洶洶的。 |
さっきから聞いていれば好き勝手言ってばかり! あんた達がどれだけ迷惑を掛けているのか私が見せてあげるわ! |
剛才開始就聽你們在那隨便瞎扯!你們這些人添了多少麻煩,讓我來曝光! | |
(*1)破れるまでお腹を叩いた、攻撃力の高い狸のお話。 |
(*1)一直到腹部被敲碎為止都不停,攻擊力很高的狸貓傳說。 | |
(*2)中途半端に茶釜に変身した、防御力の高い狸のお話。 |
(*2)半吊子的茶壺變身,防禦力很高的狸貓傳說。 | |
(*3)神子は大昔は毘沙門天を信仰していた。現在は富をもたらす七福神の一つだが、当時は護国、戦勝の神だった。 |
(*3)神子在很久以前是信仰毘沙門天的。現在雖然是掌管財富的七福神之一,不過在當時則是護國和戰勝之神。 | |
(*4)神様のお仕事内容。仕事の結果の事を御利益という。 |
(*4)指神的職務,其職務影響的結果被稱為御利益[3]。 | |
(*5)ニートの御利益と言うそうです。 |
(*5)是說NEET(家裡蹲)的神跡。 | |
(*6)いわゆるマッチポンプ[4]。片手にマッチを持って火をつけ、片手にポンプを持って火を消す事。 |
(*6)所謂的欺詐師,撥弄是非又出面調解而從中漁利的人,敲詐勒索財物。 | |
(*7)信仰を失い、野生化した神様。 |
(*7)失去信仰,野生化的神明。 | |
(*8)秋静葉。怒ると真っ赤になる。 |
(*8)秋靜葉。生氣時臉會變得通紅。 | |
(*9)……信仰? お小遣い? |
(*9)……信仰?零花錢? |
註解
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