东方永夜抄/故事/序章
序章 | 幻想结界队剧本1 禁咒咏唱队剧本1 梦幻红魔队剧本1 幽冥居民队剧本1 |
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夏の終わり。それは蝉の鳴き声が鈴虫の鳴き音に変ろうとしていた頃の話。 ここ幻想郷の暑さも夜になるとすっかり退き、人間にとっても妖怪にとっても快適な季節だった。 |
夏日结束了。那是在蝉鸣声,逐渐被铃虫的叫声所掩盖时所发生之故事。 幻想乡这里的酷暑,到了夜晚也会完全地消散,这不管对人类还是妖怪而言,都是一个舒适的季节。 |
いつも通り平和だった。 少なくとも、人間達にはそう見えていたのだ。 |
一如往常的和平。 至少,人类们是这么认为的。 |
东方永夜抄 ~ Imperishable Night. | |
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ここは、幻想郷の境に存在する古めかしい屋敷。その歴史を感じさせる佇まいは、如何なる者の来訪をも拒んでいる様だった。この家には何故か人間界の道具と思われるものが幾つか在る。用途のわからない機械、書いてある事がまるで理解できない本、雑誌。 | 这里,是存在于幻想乡边境的一座古老房屋。房屋本身所散发出的历史气息,仿佛拒绝所有来访者一般。这个家里放满了许多像是人类世界的道具,比如那用途不明的机械,无法理解内容的书本、杂志,形形色色。 |
外の世界では映像受信機だったと思われる鉄の箱も、只の霊気入れになっていた。人の形が映っていた物には霊も宿りやすいのよと、彼女は自分の式神に教える。 | 于外面那世界用作影象接收机的铁箱子,在这里也不过是具灵力的容器罢了。能映照人类形态的东西很容易附上灵魂啊,她这么告诉自己的式神。 |
幻想郷も、人間界に必要無いと判断され僧侶達が力を合わせ、2度と解けない大結界を張られてしまった。もちろん、幻想郷に住む多くの妖怪と勇敢な人間の末裔と共に... | 幻想乡也被认为对人类世界已经没有任何存在的必要,因此僧侣们集合力量制造出无法再次解开的巨大结界把幻想乡封印起来。当然,这其中也包括了在幻想乡中居住的很多的妖怪和那些勇敢者的后裔们…… |
境界の妖怪『八雲 紫(やくも ゆかり)』はここに居た。 彼女は、幻想郷の僅かな異変に気付き、昼も寝れない毎日を過ごしていた。 |
境界的妖怪“八云紫(Yukari Yakumo)”就住在这里。 她注意到幻想乡中轻微的异变,近来一直过着白天也睡不着觉的日子。 |
敵の姿は確認取れなかったが、『こんな』事が出来ると言う事はかなりの強力な者であると想像できた。しかし、普段余り出歩かない彼女にとって自分から動く事は、凄く面倒な事だったのだ。 | 虽然未能确认敌人的身份,但既然能够做出“这种”事情,想必是个实力强大的家伙。只是,平常基本不怎么出门的她,觉得由自己亲自出面解决,是一件非常麻烦的事情,因而不太情愿。 |
「そうだ、『あいつ』を唆して『あいつ』にやらせれば良いわ」 | 「对了,去唆使“那家伙”让“她”去做不就好了」 |
こうして紫は、同じく幻想郷の境に存在する神社を目指して出かけた。そこに一人の知り合いの人間がいる。 その人間は、いつでも呑気で退屈しているはずである。 どんな仕事でも必ず引き受けるに違いない。 |
就这样,紫向着同样位于幻想乡边境的神社出发了。在那里居住着一位自己认识的人类。 那个人类,一直都是懒懒散散且很无聊吧。 所以不管什么工作,她都应该会接受的。 |
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不吉な臭いがする。この森は人を喰うといわれる。人間は余り寄り付かない場所である。 常に禍々しい妖気で溢れていた。 |
有着一股不吉的气息,据说这个森林会吞噬生命。这里是一般人不会主动靠近的场所。 时刻充斥着令人忌讳的妖气。 |
魔法の森、幻想郷の魔が自ずと集まった森。 その森に、小さな人の形を集めた小さな建物がある。 人間より一回りも小さい人の形。 |
魔法森林,由幻想乡的魔物自行聚集而成的森林。 在那片森林中,有一个布置着细细的人类身躯、微小的建筑物。 比人类要小上一圈,小小的人偶娃娃。 |
七色の人形遣い『アリス・マーガトロイド』は、人形の山の中で読書をしていた。 | 七色的人偶师“爱丽丝·玛格特罗依德”,在堆积如山的人偶中读着一本书。 |
「何であいつら人間達はこの大異変に気がつかないのかしら」 「ねぇ?」 |
“为什么那些人类们,就没有注意到如此大的异变呢” “为什么呢?” |
このままではいつものアレが楽しめないじゃない。普段は余り出歩くことの無い彼女だったがみんな異変に無関心だった為、調査に乗り出てみる事にした。 | 这样下去的话,一直很期待的「那个」不就无法继续了吗。因为大家都对异变表现出不关心的态度,平常不太出门的她只好自己展开了调查。 |
いや、しようかと思った。 | 不,是准备开始调查。 |
「面倒だなぁ、こういうのに慣れている『あいつら』がやればいいのに」 「ほんとほんと」 |
「真麻烦啊,让习惯处理这些事情的“那些家伙们”去做不就好了吗」 「的确的确」 |
敵の見当もつかないし、どうすればよいのかわからない。思いあぐねて、同じくこの森に住む人間の処へ向う事にした。 | 既不清楚敌人的情报,也不知道究竟应该怎么办才好。想来想去,最后还是向着住在同一个森林中的人类那里出发了。 |
手には数冊の本……。 人間が滅多に手にする事が無い本。グリモワールである。 |
手中拿着几本书……。 这是人类几乎没有机会能得到的,珍贵的魔导书。 |
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「咲夜~、どこに居るの~?」 | 「咲夜~,你在吗~?」 |
ここは湖のほとりにある洋館、紅い建物。今日もけたたましい声が響く。湖の白と森の緑、そこに建つ紅い洋館。どぎつい取り合わせのはずなのに不思議と落ち着いていた。 | 座落湖畔的一座洋馆。红色的建筑,今日也充满了喧闹声。白色的湖与绿色的森林中,那红色的洋馆本该是很不协调的东西,但这里却很神奇地给人一种安心之感。 |
この館、紅魔館は時が止まると言う。比喩ではない。 | 这洋馆——红魔馆中的时间,据说是停止的。这并非是一种比喻。 |
吸血鬼『レミリア・スカーレット』は、自分のお抱えのメイドを探していた。 | 吸血鬼“蕾米莉亚·斯卡雷特”,正在寻找自己的一名女仆。 |
「頼んでいたアレはやっておいた?」 「と言われましても、申し訳ないのですが私には良く判らないもので……」 |
「我拜托你的事情做好了吗?」 「实在非常抱歉,虽然大小姐这么说,但我实在不明白是什么意思……」 |
どうにも、目の前の人間には言葉が通じない。 | 看来和眼前这个人类,是怎么也说不通了。 |
「もういいわ!私が行くから咲夜は家の事を… まぁ、好きな様にやって」 |
「算了!我亲自跑一趟吧。咲夜你就留下来… 好吧,随便你怎样都行」 |
留守番を命じていない事は明白だった。結局メイドはお守り役として付いて行かざるを得ない。日が昇ったら一人じゃ自由が効かない癖に、と思いつつ…… | 很明显没有强制命令其看家。结果,女仆亦以保护者的身份跟着一同出发了。正想着,当太阳升起後,大小姐就不方便一个人行动了…… |
こんなに平和だし何か起きている様にも見えないし、ちょっと動いたら疲れて戻ってくるでしょう、とメイドは軽く思っていた。もちろん口には出せない。 | 眼下一派平静,亦没有要发生什么事件的先兆。姑且让大小姐稍微运动一下,待累了就会回来吧。女仆只以为是兴之所至而没有多想,当然这些话不可能说出口。 |
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幻想郷でもここ程静かな場所も無いだろう。ただ、荒涼としているわけではない。何か魂が休まるような静かさなのだ。荒ぶる者の声も聞こえない、豊かな自然に爽やかな風の音だけが聞こえる。 | 幻想乡中,再没有任何地方是如此安静了吧。但是,这里并不荒凉。这是一种让灵魂得到休息的宁静,不会听见那些粗暴的人声。于此回荡的,只有那在广阔的自然中,所吹起的爽朗之风声而已。 |
冥府。死者の住まう処。 ここには生気のある人間は居ない。だが、亡霊達は亡霊のくせに生き生きと暮らしていた。 |
冥府,死者的住处。 这里没有任何具生气的人类。不过亡灵们,却以身为亡灵而生机勃勃的生活着。 |
「幽々子様は気が付いていないのかしら?」 | 「幽幽子小姐没有注意到吗?」 |
静かな場所の中で一番華やかで広い所。白玉楼。 庭師『魂魄 妖夢(こんぱく ようむ)』はお嬢様に異変を伝えようか迷っていた。 |
在此宁静之地,这里是最美丽而宽广的场所。白玉楼。 园丁“魂魄妖梦(Youmu Konpaku)”,正就是否要告诉大小姐异变之事而感到迷茫。 |
「あ、幽々子様……。」 「妖夢。アレはまだそのままかしら?」 |
「啊,幽幽子小姐……。」 「妖梦,那个好像不一样了吧?」 |
ぼろくそに言われた記憶は無いが、どうやらお嬢様も異変に気が付いていたらしい。 | 虽然不记得曾经被谁给贬的一文不值,不过看来大小姐也注意到异变的样子。 |
「もしかして『月』の事ですか? 気が付いてますってば~。 突然、アレって言われましても……」 |
「难不成是说『月亮』的事情吗?我已经注意到了啊~。 你突然就说“那个”我当然会……」 |
西行寺家の亡霊少女『西行寺 幽々子(さいぎょうじ ゆゆこ)』は、妖夢の事をぼろくそに言った。 | 西行寺家的亡灵少女“西行寺 幽幽子(Yuyuko Saigyouzi)”,正是她把妖梦给贬得一文不值的。 |
「って、お嬢様は目的地の当てがあるのですか?」 「勿論沢山あるわ。まぁそんなのその辺飛んでいるの落とせばいつか当たるものよ。」 |
「不过,大小姐知道我们的目的地是哪里吗?」 「当然有很多可能。总之我们到处逛逛,多击落一些东西就能找到了。」 |
幽々子は、本当に妖夢だけでは不安を感じていた。だから、自ら動く事にしたのだ。 この異変を起こせるだけの者相手なら、二人でも良いだろう。 |
幽幽子其实是真的不安心交给妖梦一个人,所以才会自己行动的。 如果对手是引发这场异变的家伙,两个人会比较好吧。 |
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平和だった。 平和そうに見えた。 だが、妖怪達は困っていたのだ。 |
很平静。 看起来似乎很和平。 但是,妖怪们却很苦恼。 |
そう異変とは、誰も気が付かない内にひっそりと、何時の間にか……、 幻想郷の夜から満月が無くなっていたのだった。 |
所谓异变,就是在没有任何人察觉之情况下悄悄进行着的,不知道由何时候开始……, 满月从幻想乡的夜晚中消失了。 |
本来、満月になるはずの夜もほんの少しだけ月が欠けていて、完全な満月にならなかったのである。普通の人間が気がつかないのは無理も無い、月はほんのちょっとだけ欠けていたに過ぎなかったのだ。 | 本来应该是满月的夜晚,月亮竟也稍微有了那么一点瑕疵,変得不再是完全的满月了。亦难怪普通的人类没有察觉到,因为月亮只不过是仅仅欠缺了那么一点点而已,只是一点点。 |
それでも妖の者にとって、満月の無い月はまるで月の機能を果たして居なかったのである。特に日の光が苦手な者にとっては死活問題であった。 | 即使如此,对于那些妖怪而言,不再圆满的月亮就仿如完成使命一般,与消失无异了。特别是那些害怕日光的家伙,这更是关乎生死的问题。 |
人間と妖怪の二人は夜の幻想郷を翔け出した 勿論、月の欠片を探し出し、幻想郷の満月を取り返す為である。 |
人类与妖怪飞向了夜晚的幻想乡 理所当然,是为了寻觅月亮的碎片,以夺回幻想乡的满月。 |
見つけるまで夜を止めてでも 永遠の夜になったとしても |
於找到之前就算是令夜幕静止 即使无尽的黑夜会成为永远 |
——夏の終わり、中秋の名月まであまり時間も無い頃。 人間と妖怪の二人は、夜を止める |
——夏日结束了,离中秋的名月已经没有太多的时间。 人类和妖怪一起,停止了夜晚。 |
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光に輝く太古の棒状の物。 目の前に見える大量の丸い物。 小さな玉。光り輝く珠。消え入りそうな魂。そして最も大きな球。 彼女は今頃どうしているだろうか、丸い物を見て思う。 ここは、時間の止まった場所。そして繰り返す歴史。 彼女もまた、幻想郷にいた。 |
闪烁着光辉的太古棒状物体。 眼前所见的大量丸状物体。 小小的宝玉。闪光之华珠。虚无缥缈之灵魂。以及最大的球体。 我看着那丸状物体,想到她现在究竟怎么样了呢。 这里,是时间静止的场所。以及不断重复的历史。 而她,也在幻想乡中。 |
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